N700系の模型はカトーとトミックスから発売されている。
すでに新幹線の模型は人気を確立していた時代であり、実車も話題に事欠かなかったことから2社とも製品化は非常に早かった。実車の営業運転が2007年7月だったの対し、両社の模型は同年の12月に発売(数日違いだった)。Z0編成が試験走行を行っていたとはいえ、実車(量産車)が出る前から発売がアナウンスされていたという対応の早さである。
最初の製品はやはり東海道・山陽新幹線仕様で、両社とも発表・発売がほぼ同時期だったのだが、カトーは量産車のZ1編成、トミックスは量産先行試作車のZ0編成をプロトタイプにすることでバッティングを避けていた。ただし、トミックスは当初から量産車の製品化も視野に入れていたようで、その後はカトーとはバッティングしないJR西日本所有のN700系3000番台(N編成)を発売。さらに後にはZ編成の量産車も発売することになったが、これも各車両にJRマークが貼られた後の姿としており、微妙にバッティングを避けている。
改良型「N700A」も両社動きが早く、営業運転開始前からカタログ上で発売予定を掲載。いずれも従来品ベースながら実車の営業運転開始と同時発売はならなかったが、カトーは同年7月とそれなりに早い発売を実現。ただし、基本セットとスターターセットのみで、増結セットは後追いで発売されるという異例の事態に。トミックスはやや遅れて9月に発売された。
山陽・九州新幹線直通用(S・R編成)はトミックスのみが製品化していて、S1編成が試運転中の頃から製品化アナウンスがなされ、Z0・N編成の製品が既にあったせいか、試作品の発表もかなり早くから行われた。そして、限定品のR2編成セットはなんと実車の営業運転開始と同時発売、その他も同月発売というこれまでにない製品化の早さとなった。これ以降「新幹線模型は実車の話題が盛り上がっているうちに」という発売スケジュールが確立されてきたような気がする。
トミックスはさらに、九州新幹線開業前のCMで話題となったレインボーラッピングのR10編成セット、2014年5月には「くまモン&くろちゃん」のラッピング仕様が限定品で発売した。
N700系は大きく分けると東海道・山陽新幹線仕様、山陽・九州新幹線仕様があるが、カトーが前者の製品しかないのに対し、トミックスはバリエーション展開に積極的で限定品を含めると実に10種類以上をラインナップすることとなった。
ライトユーザ受けする人気商品としての位置づけからか、カトー・トミックスともにスターターセットもラインナップしている。
品番 | 商品名 | 両数 | 商品形態 | 価格 |
10-547 | N700系 新幹線「のぞみ」 4両基本セット | 4 | 紙パック+単品ケース | 13,000 |
10-548 | N700系 新幹線「のぞみ」 4両増結セット | 4 | ブックケース | 8,500 |
10-549 | N700系 新幹線「のぞみ」 8両増結セット | 8 | ブックケース | 14,000 |
Z1編成を忠実に再現しており、車両は16両分用意され形式代用はない。動力車は10号車に1両組み込まれている。
大規模な改良やリニューアル歴はないが、スターターセット向けはカプラー(連結器)が改良されているという噂は聞いたことがあるが未確認。
カトーは3つのセットで構成される。中央が4両基本セット、後ろのブックケース右が4両増結、左が8両増結セット。すべて揃えて16両フル編成となる。
基本セットの値札でどこで買ったかバレバレ(汗)。
品番 | 商品名 | 両数 | 商品形態 | 価格 |
10-1174 | N700A 新幹線「のぞみ」 4両基本セット | 4 | 紙パック | 13,000 |
10-1175 | N700A 新幹線「のぞみ」 4両増結セット | 4 | ブックケース | 8,500 |
10-1176 | N700A 新幹線「のぞみ」 8両増結セット | 8 | ブックケース | 14,000 |
実車のG3編成を忠実に再現しており、車両は16両分用意され形式代用はない。動力車は10号車に1両組み込まれている。セット構成は従来製品(0番台)を踏襲しており、価格まで同じである。
品番 | 商品名 | 両数 | 商品形態 | 価格 |
92314 | JR N700系 東海道・山陽新幹線(Z0編成) 基本セット | 3 | 紙パック | 9,300 |
92315 | JR N700系 東海道・山陽新幹線(Z0編成) 増結セットA | 5 | ブックケース | 11,800 |
92316 | JR N700系 東海道・山陽新幹線(Z0編成) 増結セットB | 3 | 紙パック | 6,300 |
92317 | JR N700系 東海道・山陽新幹線(Z0編成) 増結セットC | 5 | ブックケース | 14,000 |
量産先行試作車Z0編成を忠実に再現しており、車両は16両分用意され形式代用はない。動力車は5号車と12号車の2両に設定され、シンメトリーな構成なので走行性能的にもバランスが良い。
4つのセットで構成される。手前左が基本セット、右が増結セットB。後ろのブックケース右が増結セットA、左が増結セットC。すべて揃えて16両フル編成となる。
品番 | 商品名 | 両数 | 商品形態 | 価格 |
92351 | JR N700-3000系 東海道・山陽新幹線 基本セット | 3 | 紙パック | 9,500 |
92352 | JR N700-3000系 東海道・山陽新幹線 増結セットA | 5 | ブックケース | 11,800 |
92353 | JR N700-3000系 東海道・山陽新幹線 増結セットB | 3 | 紙パック+単品ケース | 6,300 |
92354 | JR N700-3000系 東海道・山陽新幹線 増結セットC | 5 | ブックケース | 14,000 |
Z0編成をベースにしているが量産車と外観が異なる車両を新規制作しており形式代用はない。
基本セットのパッケージデザイン以外はZ0編成と全く同じ構成である。こちらは「通電カプラー」のロゴがなくなっている。
品番 | 商品名 | 両数 | 商品形態 | 価格 |
92821 | JR N700-7000系山陽・九州新幹線 8両セット | 8 | ブックケース | 22,000 |
S編成は1セットで構成され、実車を忠実に再現しており形式代用はない。編成は特定されておらずインレタによりユーザが編成を選ぶことになるが、いずれの編成でも実車に忠実な番号にできる。
品番 | 商品名 | 両数 | 商品形態 | 価格 |
92411 | JR N700-8000系山陽・九州新幹線 基本セット | 3 | 紙パック | 9,800 |
92412 | JR N700-8000系山陽・九州新幹線 増結セット | 5 | ブックケース | 12,200 |
R編成の通常製品は基本セット+増結セットで構成される。実車を忠実に再現しており形式代用はない。編成は特定されておらずインレタによりユーザが編成を選ぶことになるが、いずれの編成でも実車に忠実な番号にできる。
基本セットにパンタ車+動力車を含める必要性から動力車は2号車に設定されているが、編成全体からすると動力車の位置は偏っている(他の1セット構成の製品も同じ)。
中央がR編成(8000番台)の基本セット、右が同増結セット、左がS編成(7000番台)のセット。S編成は1セット構成に対しR編成通常製品は基本セット+増結セットという組み合わせで、スターター向けも意識していることが分かる。
写真にはないが限定品(R2編成、R10編成、くまモン)はS編成同様の1セット構成で、ケースジャケットのデザインが凝ったものとなっている。
品番 | 商品名 | 両数 | 商品形態 | 価格 |
92981 | JR N700-8000系山陽・九州新幹線(R2編成) 8両セット | 8 | ブックケース | 22,000 |
実車の営業運転開始と同時に発売された限定品。模型自体はR編成通常品と同じだがR2編成の車番が印刷済み。
品番 | 商品名 | 両数 | 商品形態 | 価格 |
92986 | JR N700-8000系山陽・九州新幹線(R10編成) 8両セット | 8 | ブックケース | 24,800 |
CMで使用されたレインボーラッピングされたR10編成の限定品。もちろん車番も印刷済み。
品番 | 商品名 | 両数 | 商品形態 | 価格 |
92431 | JR N700-0系東海道・山陽新幹線 基本セット | 4 | ブックケース | 12,800 |
92432 | JR N700-0系東海道・山陽新幹線 増結セットA | 4 | 紙パック | 8,700 |
92433 | JR N700-0系東海道・山陽新幹線 増結セットB | 8 | ブックケース | 20,800 |
Z編成量産車(0番台)はセット構成が3つのセットに変更された。ただし、動力車の位置など編成構成はN編成と同じであり、増結セットBとCを統合したような商品構成に変更された程度である。
品番 | 商品名 | 両数 | 商品形態 | 価格 |
92486 | JR N700-1000系東海道・山陽新幹線 基本セット | 4 | ブックケース | 12,800 |
92487 | JR N700-1000系東海道・山陽新幹線 増結セットA | 4 | 紙パック | 8,700 |
92488 | JR N700-1000系東海道・山陽新幹線 増結セットB | 8 | ブックケース | 20,800 |
N700AもZ編成(0番台)と同じセット構成を踏襲している。価格も据え置きとなっている。
品番 | 商品名 | 両数 | 商品形態 | 価格 |
98925 | JR N700-8000系山陽・九州新幹線(くまモン&くろちゃん) 8両セット | 8 | ブックケース | 24,800 |
「くまモン&くろちゃん」ラッピングされたR編成の限定品。該当編成はR2編成で二度目の製品化となる。
品番 | 商品名 | 両数 | 商品形態 | 価格 |
92537 | JR N700-2000系東海道・山陽新幹線 基本セット | 3 | 紙パック | 9,500 |
92538 | JR N700-2000系東海道・山陽新幹線 増結セットA | 5 | ブックケース | 12,000 |
92539 | JR N700-2000系東海道・山陽新幹線 増結セットB | 8 | ブックケース | 20,800 |
X編成(2000)番台も3つのセット構成となっているが、基本セットが紙パックの3両セットとなり配分が若干変わっている。
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