模型の概要&アーカイブ |
400系の模型はトミックスから発売されている。
400系はトミックスのみが製品化しており、現在に至るまで他社製品は存在しない。最初の発売は1993年10月で、新在直通、200系との併結、シルバーメタリックの塗装と話題性の高い車両ではあったが、実車が「つばさ」として営業運転を開始した1992年7月から1年過ぎて製品化された。製品化まで早いか遅いかは判断に迷うが、現在のようなブームではない時代を考えると妥当なところかもしれない。
ミニ新幹線としては初の製品であり、他のフル規格車両と同じ1/160で模型化。他社製も含め、現在に至るまでミニ新幹線はこの縮尺で模型化されている。
実車が200系と併結して走ることが大きなポイントだったので、模型もそれを再現すべく先頭部に格納式のTNカプラーが与えられた。同時に200系もTNカプラーを装備した先頭車を新たに製作しており(セットのほか、従来品を持っているユーザのために単品まで用意された)、「併結」というギミックを売りにした製品となった。なお、新幹線(というか電車)の模型としては珍しく先頭車(東京寄りの411形)が動力車となっているが、併結状態でバランスの良い位置を考慮した結果だろう。
最初の製品は実車に合わせた6両セットで、側面の「400」ロゴをインレタで表現するという特徴がある。1995年に実車が7両編成に増車されたため、2001年9月に増結用の429形が単品で発売された。
1999年12月に山形新幹線が新庄まで延伸、「つばさ」用にE3系1000番台が増備されたが、その際に400系もE3系に準じた塗装に変更された。模型でも2001年11月に新塗装バージョンが発売。当初より7両セットとなり、側面の「つばさ」ロゴのほか、L7編成の形式番号が印刷済みとなった。しかし、従来品を塗り替えただけなので先頭部に分割線(旧塗装の前面窓から屋根に至るグレーの塗り分けを表現)が目立つようになってしまった。
2003年12月には旧塗装をリニューアル、側面の「400」ロゴのほかL6編成の形式番号が印刷されるなど、新塗装に準じた仕様を反映。また、429形を含めた7両セットとなった。他には新集電機構が採用されたほか、黒染め車輪に変更されている。しかし、評判が芳しくなかったのか(筆者の所有品もよく空転する)、後のリニューアルで銀色車輪に戻っている。
2008年8月に新塗装、やや遅れて旧塗装がリニューアルされた。両者に共通する主なリニューアル内容は以下の通り。
このリニューアルでは新塗装の塗装が見直されたことが大きい。従来の新塗装は実車に対し違和感があったが、かなり実車のイメージに近くなった。なお、E3系「つばさ」仕様も後にリニューアルされ、同じ塗装に変更されている。一方、旧塗装は見た目の変化は少ないが前述の通り銀色車輪に戻っている。なお、新旧塗装ともに通電カプラーは採用されていない。
400系は200系やE4系あっての車両だと思うので(異論は認める)、やはり「併結」という要素は外せない。カトーは併結ギミックの導入が遅く、E4系という相方は製品化されたが200系は併結に未対応で、400系は製品化のタイミングを逸してしまった感がある。マイクロエースは200系を多数リリースしているものの併結ギミックがなく、やはり400系の製品化は難しそうだ。
その一方で、トミックスは実車の登場から1年ほどで200系も巻き込んで併結を「システム」として構築しており、その後の東北新幹線系統の製品すべてに難なく併結を実現。同社には恐るべき先見の明があったといえるだろう。
このように「併結」に対してのメーカーの考え方、実車が12編成しかなくバリエーションが少なかったことを考えると、現在までトミックスしか400系を発売していないのはやむを得ない結果なのかもしれない。実車がすでに引退していることを考えると、今後も大きな動きは期待できなさそう。新塗装の先頭部分割線の修正とか、量産先行試作車(L1編成)の製品化とか、ネタはまだまだあると思うのだが・・・
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