●概要

E4系の模型はカトーとトミックスから発売されている。

実車のデビューが1997年だったことを考えると、模型化にはかなり時間を要しているといえる。他の形式はすべて模型化されていた中、E4系はその発売時点までは「最後まで模型化されていない形式」だったのである。

なかなか模型化が進まなかったのは同形式の人気がなかったからではなく、特異な先頭形状に加え、ヘッドライト2灯とテールライトがまとめられた小ぶりな灯火類、さらには連結装置も組み込まなくてはならないという、Nゲージの大きさでは技術的な困難が多かったからだといわれている。しかし、超小型のチップ型LEDが登場したことから模型化のめどが立ったというわけである。

模型化の発表はカトー・トミックスともにほぼ同時期(失念したが2005年の前半くらいだった気が)、発売時期も同じ時期が予定されていたが発売はトミックスが先行。カトーは発売延期が相次いだ結果、その約半年後の発売となった。

その後は実車にも模型にもしばらく動きがなかったが、実車が上越新幹線専用となり2014年4月に帯がピンクに変更された新塗装が登場。模型でもトミックスから発売されることになり、旧塗装も他の製品でも推し進められていた通電カプラー化やセット構成変更を含んだリニューアルがなされた。また、大宮の「トミックスワールド」限定で上越新幹線専用になったあとの旧塗装朱鷺マーク付き製品も発売された。

●製品ラインナップ

カトー
E4系 新幹線「Max」
発売日:2006年6月13日
発売区分:新製品
プロトタイプ:P21編成
P21編成をプロトタイプとしている。両先頭車にオープンノーズカプラーを装備しE3系と併結できるほか、E4系同士の重連にも対応。動力車の階下席がシースルーになっているなどギミックが多い。行先表示を含め、ほとんどの表記類が印刷済み。
E406
カトー
E4系 新幹線「Maxとき」
発売日:2017年9月12日
発売区分:新製品
プロトタイプ:P19編成
同社既製品(黄色帯の旧塗装)のE4系を上越新幹線用の新塗装にしたもの。オープンノーズカプラーや動力車の階下席シースルーなどの仕様も旧塗装と同じ。編成はP19編製となった。
トミックス
JR E4系 東北・上越新幹線(Max)
発売日:2005年11月17日
発売区分:新製品
プロトタイプ:P編成
通常版と廉価な初心者向け、2つの製品構成がある。基本的な製品仕様は同じだが、パンタグラフが可動か固定か、LEDの光源色、先頭車の連結器の装備、セット構成などで区分される。400系・E3系との併結、E4系同士の重連にももちろん対応。
トミックス
JR E4系上越新幹線(新塗装)
発売日:2015年5月29日
発売区分:新製品
プロトタイプ:P編成
上越新幹線専用となり、塗装が朱鷺ピンクに変更された新塗装を模型化。ボディなどは従来製品と変わらないが、通電カプラーが採用される。両先頭車に連結器が装備され、旧塗装との重連も可能。
トミックス
JR E4系東北・上越新幹線(旧塗装)
発売日:2015年6月26日
発売区分:リニューアル
プロトタイプ:P編成
黄色帯の旧塗装も通電カプラー化でリニューアル。朱鷺マークはないので東北新幹線時代にも対応。可動式パンタ・白色LED・両先頭車への連結器が標準装備され、従来製品の廉価版に相当するものは用意されない。
トミックス
JR E4系上越新幹線(旧塗装・朱鷺マーク付)
発売日:2015年6月27日
発売区分:特別限定品
プロトタイプ:P編成
大宮の「トミックスワールド」限定販売。旧塗装となるが上越新幹線専用となり「MAX」ロゴの横の朱鷺マークが追加された姿を再現した製品。基本セットと同じ構成なので、フル編成にするには通常品の増結セットを用いる。

●各製品の詳細

カトー  E4系 新幹線「Max」  発売日:2006年6月13日
品番 商品名 両数 商品形態 価格
10-292 E4系 新幹線「Max」 4両基本セット 4 紙パック+単品ケース 12,500
10-293 E4系 新幹線「Max」 4両増結セット 4 ブックケース 8,500
フル編成価格
4両基本セット×1 4両増結セット×1 
21,000 円
矢印
東京
盛岡・新潟
矢印
CarInfoItem1
1号車 E453-123
4両基本セット
CarInfoItem2
2号車 E455-123
4両増結セット
CarInfoItem3
3号車 E456-123
4両増結セット
CarInfoItem4
4号車 E458-23
4両増結セット
CarInfoItem5
5号車 E459-223[M]
4両基本セット
CarInfoItem6
6号車 E455-23
4両基本セット
CarInfoItem7
7号車 E446-23
4両増結セット
CarInfoItem8
8号車 E444-23
4両基本セット

実車のP21編成を忠実に再現しており、車両は8両分用意され形式代用はない。動力車は5号車に1両組み込まれている。

両先頭車(1・8号車)には連結器が装備されているため、同社のE3系と連結できるほか、E4系同士の重連も可能。ただし、編成番号は変えられないのでP21編成同士の重連となってしまう。表記は細かいので気にしなければよいのだが、こだわる人は要注意だ。

E4系_0204

カトーは2つのセットで構成される。右が4両基本セット、左が4両増結セット。両方揃えて8両フル編成となる。基本セットは店頭で目立つ紙の化粧箱となる。



トミックス  JR E4系 東北・上越新幹線(Max)  発売日:2005年11月17日
品番 商品名 両数 商品形態 価格
92764 JR E4系 東北・上越新幹線(Max) 基本セットA 6 ブックケース 19,600
92765 JR E4系 東北・上越新幹線(Max) 基本セットB 3 紙パック 9,600
92766 JR E4系 東北・上越新幹線(Max) 増結セットA 3 ブックケース 7,500
92767 JR E4系 東北・上越新幹線(Max) 増結セットB 2 紙パック+単品ケース 3,900
フル編成価格
基本セットA×1 増結セットB×1 
23,500 円
基本セットB×1 増結セットA×1 増結セットB×1 
21,000 円
矢印
東京
盛岡・新潟
矢印
CarInfoItem1
1号車 E453-100
基本セットA
基本セットB
CarInfoItem2
2号車 E455-100
増結セットB
増結セットB
CarInfoItem3
3号車 E456-100
基本セットA
増結セットA
CarInfoItem4
4号車 E458-0
基本セットA
増結セットA
CarInfoItem5
5号車 E459-200
基本セットA
増結セットA
CarInfoItem6
6号車 E455-0[M]
基本セットA
基本セットB
CarInfoItem7
7号車 E446-0
増結セットB
増結セットB
CarInfoItem8
8号車 E444-0
基本セットA
基本セットB

トミックスは2つの商品構成があることに触れなければならない。「基本セットA」を中心とした構成(以下「Aセット」)と、「基本セットB」を中心とした構成(以下「Bセット」)があり、Aセットが標準製品とするとBセットは廉価版という位置づけになる。

編成は特定されておらず、インレタによりユーザが編成を選ぶことになるので形式番号は「x」としたが、いずれの編成でも実車に忠実な番号にできる。車両は8両分用意され形式代用はない。動力車は6号車に設定され、カトーより動力車の位置が偏っている(パンタ付きなら4号車でもよかった気がするが)。

E4系_0205

トミックスはAセットが2つ、Bセットが3つのセットで構成される。Aセットで用いる「基本セットA(6両)」は、Bセットで用いる「基本セットB(3両)」と「増結セットA(3両)」を合わせたような感じである。写真右の「増結セットB(2両)」はA・B両セットで共通して用いる。

筆者の所有はBセットで、写真のように基本セットBを増結セットAのブックケースに収めれば、見かけ上はAセットと同じになるともいえる。


基本セットBは紙の化粧箱入りで店頭でも目立ち、廉価版ということも併せて初心者向けという性格が強い。パッケージは処分してしまったので残念ながら写真はない(同社他製品の基本セットとデザイン以外同じ)。

AセットとBセットはセット構成だけではなく、模型の仕様にも以下のような違いがある。

差異 Aセット Bセット
パンタグラフ プラ製可動式(折りたたみ可能) エッチング製固定式(折りたたみ不可)
ヘッドライト光源 白色LED 黄色LED
先頭部連結器 両先頭車に装備 E444形(新青森・新潟寄り)のみ装備

上記のうち、パンタグラフはASSYパーツとして市販されており、少し大きめの模型店やトミックス製品のパーツを通販している「テックステーション」で購入できるため(品切れしていなければ)入手性は高く、Bセットのパンタグラフを可動式にすることは比較的容易。

しかし、ヘッドライトは修理部品扱いなので入手・交換は難しいし、先頭部連結器はカバーも含めて別売もしていない。したがって、BセットをAセットへグレードアップすることは(パンタ以外は)事実上不可能だといえる。

Bセットは廉価版といってもE4系の雰囲気を損ねていることはないが、重連を考えている場合は要注意。片方の先頭車にしか連結器がないという仕様上、Bセット同士の重連はできないという制約がある。トミックスのE4系で重連を行う場合はAセット同士か、Aセット+Bセットでなければならない(後者の場合、Bセットは必ず東京寄りに配置される)。なお、「つばさ(400系・E3系)」との連結はBセットでも特に問題はない。

トミックスが2つの仕様を用意したのは、近年のNゲージは細密化が進んだ結果、価格が上がっていることから、入門者や初心者を遠ざけてしまうという反省があったようだ(「RM MODELS誌」増刊のインタビューより)。そこで、パンタグラフもシンプルな固定式にして、E4系の雰囲気を損なわない程度にコストダウン。基本セットも3両の紙化粧箱にするなど、低年齢層および初心者向けに配慮したBセットを用意することとなった。


トミックス  JR E4系上越新幹線(新塗装)  発売日:2015年5月29日
品番 商品名 両数 商品形態 価格
92548 JR E4系上越新幹線(新塗装) 基本セット 4 ブックケース 16,300
92549 JR E4系上越新幹線(新塗装) 増結セット 4 ブックケース 10,100
フル編成価格
基本セット×1 増結セット×1 
26,400 円
矢印
東京
新潟
矢印
CarInfoItem1
1号車 E453-100
基本セット
CarInfoItem2
2号車 E455-100
基本セット
CarInfoItem3
3号車 E456-100
増結セット
CarInfoItem4
4号車 E458-0
増結セット
CarInfoItem5
5号車 E459-200
増結セット
CarInfoItem6
6号車 E455-0[M]
基本セット
CarInfoItem7
7号車 E446-0
増結セット
CarInfoItem8
8号車 E444-0
基本セット

上越新幹線専用となり、ピンクの帯に塗装変更された姿がプロトタイプ。基本セット+増結セットというシンプルな2セット構成で、旧製品でいう「Aセット」に相当する仕様に統合されたため廉価版は存在しない。


トミックス  JR E4系東北・上越新幹線(旧塗装)  発売日:2015年6月26日
品番 商品名 両数 商品形態 価格
92550 JR E4系東北・上越新幹線(旧塗装) 基本セット 4 ブックケース 16,300
92551 JR E4系東北・上越新幹線(旧塗装) 増結セット 4 ブックケース 10,100
フル編成価格
基本セット×1 増結セット×1 
26,400 円
矢印
東京
盛岡・新潟
矢印
CarInfoItem1
1号車 E453-100
基本セット
CarInfoItem2
2号車 E455-100
基本セット
CarInfoItem3
3号車 E456-100
増結セット
CarInfoItem4
4号車 E458-0
増結セット
CarInfoItem5
5号車 E459-200
増結セット
CarInfoItem6
6号車 E455-0[M]
基本セット
CarInfoItem7
7号車 E446-0
増結セット
CarInfoItem8
8号車 E444-0
基本セット

模型の仕様・セット構成・・・帯色以外は新塗装とまったく同じ製品である。


トミックス  JR E4系上越新幹線(旧塗装・朱鷺マーク付)  発売日:2015年6月27日
品番 商品名 両数 商品形態 価格
93525 JR E4系上越新幹線(旧塗装・朱鷺マーク付) 基本セット 4 ブックケース 16,800
92551 JR E4系上越新幹線(旧塗装・朱鷺マーク付) 増結セット 4 ブックケース 10,100
フル編成価格
基本セット×1 増結セット×1 
26,900 円
矢印
東京
盛岡・新潟
矢印
CarInfoItem1
1号車 E453-100
基本セット
CarInfoItem2
2号車 E455-100
基本セット
CarInfoItem3
3号車 E456-100
増結セット
CarInfoItem4
4号車 E458-0
増結セット
CarInfoItem5
5号車 E459-200
増結セット
CarInfoItem6
6号車 E455-0[M]
基本セット
CarInfoItem7
7号車 E446-0
増結セット
CarInfoItem8
8号車 E444-0
基本セット

上越新幹線専用になったあとの朱鷺マーク付き旧塗装の製品で、大宮の「トミックスワールド」限定発売。仕様は上記旧塗装通常品と同じで増結セットも同じものを用いる。


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