実車について |
模型の概要&製品ラインナップ |
比較レビュー1 序・先頭形状・車体各部表現 |
比較レビュー2 屋根上・パンタ周辺 |
比較レビュー3 塗装・灯火類・室内 |
比較レビュー4 床下・連結部分・ギミック |
比較レビュー5 全形式比較 |
比較レビュー6 収納性・付属品 |
比較レビュー7 総評 |
トミックス E4系新塗装 レビュー |
カトーは基本セットと増結セットの2セットで構成されている。基本セットは紙パック+単品ケース4つという構成なのだが・・・
4両増結セットはブックケースになっており、上下の余白部分に基本セットの4両を納めることができる(ウレタンに切り込み入っているのでそれを抜く)。
このように、基本+増結両セットの8両フル編成を1つのブックケースに収めることができる。普通は上から1〜8号車の順で入れるのが自然だと思うが、ウレタンの切り欠きが全て同じ形状なので収納順を変えることも一応可能。
一方、トミックスはAセットは最初からブックケース、Bセットは増結3両セットのブックケースに基本セットの3両を納めてAセットと同じ構成となるが、A・Bセットともに6両までしか収納できず、フル編成を収納することはできない。なお、先頭車の場所以外はウレタンの切り欠き形状は同じである。
Aセット・Bセットで共用する2両セット分はブックケースに収納できず、単品ケース2つが入ったパッケージに収納するしかない。
2・7号車がブックケースに収納できないことになるが、他の中間車と入れ替えても問題はない。
トミックスの2両セットは単品ケース入りに加え、ブリスター製の中蓋、カプラーをガードする厚紙、車体全体がソフトなビニールで包まれていたりと、やたらと丁寧な梱包となっている。悪く言えば、過剰包装な気がしないでもない。
ただ、筆者の持っているロットがそうであるだけで、他のロットはシンプルになっている可能性はある。
収納性については、カトーの方が上手のようだ。カトーとトミックスではケースの大きさ自体はあまり変わらないから、トミックスの2両だけ収納できないことに歯がゆい思いをしてしまう。
トミックスが6両しか収納できないのは、Bセットの固定式パンタが理由ではないかと推測する。パンタ用の切り欠きをウレタンに設けざるを得ないから、その分上下の余裕もなくなってしまう。AセットとBセットでウレタンを分けるわけにもいかないだろうし、難しいところだ。一応、後述コラムで社外品のウレタンを紹介しているので、トミックスE4系の収納に困っている方は一読どうぞ。
カトーの問題点としては、ブックケースに8両収めると基本セットの単品ケース4つが無駄になることだろうか。カトーは在来線では処分が容易な紙パック+発泡スチロールに移行しているが、新幹線は未だにプラスチック製の単品ケースのまま。E4系に限らず改善してもらいたい点である。
その意味では、トミックスは無駄な単品ケースが発生しないといえばしない。Aセットの6両は最初からブックケースだし、Bセットも基本セットは紙パック+発泡スチロールなので処分は容易だ。2両増結セットの車両はブックケースに収まらない以上、単品ケースも処分しようがなく引き続き使うことになる。
付属品については、以下のような構成となっている(スリーブや注意書き等は除く)。
まずカトーから。
製品 | 付属品 |
基本セット(4両) | マニュアル・行先表示ステッカー・プラ製ドライバー |
4両増結セット(4両・ブックケース) | マニュアル・セット名表示シール・行先表示ステッカー |
全体的に付属品は少なめ。4両増結セットに付属する「セット名表示シール」というのは、ブックケースに印刷されている"E4系新幹線 4両増結セット"の上に貼り、8両フル編成を収納した際の不自然さを打ち消すためのもの。もっとも、ケース表面とステッカーの質感の差が出てしまうので、必要性はユーザの好みやこだわりに依存する。一方、トミックスはケースのジャケット自体を入れ替えることができるので、メーカーも特に意識はしていないようだ。
基本セットに付属するプラスチック製ドライバー(マイナス)は、オープンノーズカプラーを操作するためのものだ。
続いてトミックス。
製品 | 付属品 |
基本セットA(6両・ブックケース) | マニュアル・インレタ |
基本セットB(3両) | マニュアル |
増結セットA(3両・ブックケース) | マニュアル・インレタ |
増結セットB(2両) | マニュアル |
トミックスには2つのセット構成があるので(模型の概要を参照)ややこしいが、こちらも車体へ取り付ける別パーツなどは特になく、付属品はインレタ程度と同社にしては異例の少なさ。
基本的にインレタはブックケースのセットに含まれるため、基本セットA(Aセット)は問題ないが、基本セットB(Bセット)のみを購入した場合はインレタは使えないことになる。基本セットBはスターター向け、増結セットAはステップアップ用という位置づけだろうか。
トミックスのブックケースには6両しか収納できない。しかし、ケースの大きさに大差ないカトーが8両フル編成を収納している以上、トミックスのケースにだって8両分のスペースはあるはずで、それだったら2両くらい収納できるようにしてくれよ、と思う人も多いかと思う。
そんなトミックスE4系の収納にお困りのあなたに、社外品ウレタンはいかがだろうか。
写真は四八(CASCO)というメーカーから発売されているNゲージ用の汎用ウレタン。メーカー製のブックケース内のウレタンを交換することで、様々なサイズの車両や両数に対応できるようになっている。大きめの模型店なら容易に手に入ると思う。
新幹線模型には「8両用ウレタンセット」を使う。ライトグレーとダークグレーがあるのでお好みで。
ウレタンには様々な切り込みがなされており、テトリスのブロックのようなウレタンを組み合わせることで新幹線から2軸貨車まで対応する「超汎用設計」。
新幹線模型の場合はウレタンをすべて抜く。
純正のウレタン(左)と入れ替えれば(ダークグレーを選んだほうがよかったかも)、ご覧の通り8両が収納可能なブックケースに変身!
このウレタンは汎用設計ゆえに2階建て車分のスペースが確保してあるから、通常の平屋の車両では上下に隙間ができて使いづらい部分もある。実用上問題はないのだが、きれいに収まらなくて美しくないというか。
逆にいえば、オール2階建て車にはピッタリというわけで、ご覧の通り8両がビシッと収まり美しい!さすがに純正ウレタンほどのフィット感はなく、ところどころに隙間ができるが実用上は全く問題ない。隙間が気になるなら、余ったテトリスブロックを加工して隙間に詰めてやるのもよい。
一つだけ注意したいのは、Bセットの固定式パンタでは入らないという問題がある。ウレタンに切り込みを入れる手もあるが、間隔が狭いので難しい。
この際、Aセットのパンタに交換してしまうのがいいかもしれない(入手も容易だし筆者はそうした)。もちろん、最初からAセットであればなんの問題もない。
新幹線の2階建て車が収納できて、しかも8両収納可能とくれば、これはもうトミックスE4系のために用意された逸品といってよいだろう(カトーは元々8両入るし)。単品ケースが2個無駄になるが、やはりブックケース1つに収まるのは気分がいいし、なにより持ち運びに便利なことは言うまでもない。
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