模型の概要&製品ラインナップ(暫定版) |
トミックス 0系大窓車+「開業ひかり1号」レビュー(1) |
トミックス 0系大窓車+「開業ひかり1号」レビュー(2) |
マイクロエース 0系 0+1000番台 レビュー |
2015年8月、マイクロエースから0系新幹線 0+1000番台が「NH49編成 ひかり最終編成」と「R14編成 シャトルひかり」の2製品で発売された。
「NH49編成 ひかり最終編成」の製品構成は以下の通り。
品番 | 商品名 | 両数 | 商品形態 | 価格 |
A9656 | 新幹線 0+1000番台 NH49編成・ひかり最終編成 基本8両セット | 8 | ブックケース | 27,400 |
A9657 | 新幹線 0+1000番台 NH49編成・ひかり最終編成 増結8両セット | 8 | ブックケース | 26,000 |
「R14編成 シャトルひかり」の製品構成は以下の通り。
品番 | 商品名 | 両数 | 商品形態 | 価格 |
A9658 | 0系 山陽新幹線 0+1000番台 R14編成 シャトルひかり 6両セット | 6 | ブックケース | 22,000 |
これまでは0番台(大窓)がメインだったマイクロエース0系に、待望の1000番台(小窓)が登場。JR東海のNH49編成(手前)とJR西日本のR14編成(奥)をプロトタイプとしている。
16両編成の「NH49編成 ひかり最終編成」は基本・増結の2セット構成。ここまでならいつも通りだけど、今回は朗報!写真は購入状態だが、2つのブックケースにまたがって編成順に並び替えることができるようになった。トミックス以外では初めてではないだろうか?
一方、「R14編成 シャトルひかり」はシンプルな6両セット。ウレタンが白というのは珍しい。
R編成といえば「こだま」で使用される編成だが、付属ステッカーの方向幕は製品名に準じて「ひかり」で収録されている。「こだま」に仕立てたい場合は他製品の流用か自作で。
「NH49編成 ひかり最終編成」はケースや内部スリーブ、マニュアルに「東海道新幹線開業50周年」の文字が躍るが、延期を繰り返した結果「51周年」のほうが相応しい状況に・・・まあ、無事に発売されたので突っ込むのはやめて差し上げよう(苦笑)。
0系が初の新幹線車両であることは言うまでもないが、高速運転のため老朽の早さは想定外で、車両を置き換えようにも新形式を開発する余裕もなく、0系を0系で置き換えることになった。今回紹介する0系1000番台は、0系初期車を置き換えるために製造された車両である。製造ロットとしては22〜29次車にあたり、基本的な外観は変わらないが各部改良が加えられており、特に客用窓が「小窓」になったことが大きな特徴である。その後の新幹線車両の主流となっている、座席1列につき客用窓1つというスタイルの元祖ともいえる。
置き換え工程で運用編成が不足するため、まずは全車1000番台で組成されたN97〜99編成(H編成が96編成存在したので連番になっている)が増備された。一方、置き換え対象となる従来車は大阪万博時の増結車、博多開業時の食堂車ユニットをはじめ、編成間でのユニット入れ替えも頻繁に行われており、同一編成で製造ロットが異なる車両が混在することは日常茶飯事だった。現在だったらお構いなしに新型車で置き換えてしまいそうだが(JR東日本脳)、0系はユニットの互換性が高いことも手伝ってか、編成内の古いユニットから順に置き換えられた結果、0(大窓)・1000(小窓)番台が混在するのがデフォとなった。この置き換えが行われた「ひかり」編成はH→NH編成(一部例外あり)、「こだま」編成はS→Sk編成、Y→Yk編成に変更された。
さて、Nゲージの世界では0番台はマイクロエースの主力製品であり、トミックスにも完全新規製品がある。2000番台は設計が古いとはいえ、長らくカトー・トミックスの主力製品である。一方、1000番台というとカトー・トミックスよりも前にエンドウが製品化したことはあるが、フル編成を想定していないので模型化されていない形式があったり、さすがに現代に通用するクオリティとは言い難い。カトー製品には一部1000番台車が含まれているが、2000番台が存在しない形式を小窓で揃えたかった程度である(余談だがカトーの食堂車ユニットは前述のN97〜99編成にしか連結されていないレア車である)。
こうしてみても、1000番台は模型に関しては不遇といえたわけだが、ようやく現代に通用する製品がマイクロエースから発売されることになった。0系は編成や時代を特定しないと実車に忠実にすることは難しく、大窓・小窓の混在という0系らしいカオスを再現するには最大公約数的なラインナップであるカトー・トミックスよりも、編成特定が当たり前のマイクロエース向きの題材といえた。結果的には、JR東海のNH49編成とJR西日本のR14編成のバリエーションを用意するという同社らしいものとなった。
NH49編成は、H83編成(19次車)の車両を中心にH49編成となった編成に、NH22・NH35から1000番台車両をかき集めて1993年に組成され、1995年にそのまま廃車となった(26-1282のみ残ったが数年後に廃車)。JR東海所有の「ひかり」用編成としては最後の編成であるため、製品名もそのように謳っている。模型では時期的にパンタカバーなし、塗装はアイボリーとなっている。
一方、R14編成は国鉄時代に組成されたもので、JR西日本が引き継いだ直後は3号車(ビュフェ車)が37-1507だったが、1990年に37-1008に入れ替えられ今回製品と同じ組成になり、1993年まで維持された。R編成は本来「こだま」用であるが、一部「ひかり」に用いられたこともあったようで、製品名はそれを再現した「シャトルひかり」と銘打っている。数年前に500系V編成の「ひかり」が一部区間で運転され話題になったが、あれに近い存在だったのかもしれない。こちらもパンタカバーなし、アイボリー塗装となっている。
なんかもう実車・模型どちらの説明なのかわからなくなってるけど(混乱)、ようやく本題。今回製品は基本的にNH49編成、たまにR14編成編成を扱い、それに対しマイクロエースの従来製品やトミックスと比較。トミックス0系のレビュー記事もそれなりに書いているので、併せて読んでいただけるといいかもしれない。記事中もしくは画像のキャプション、今回製品はNH49編成、R14編成としているほか、従来製品は「初期お召列車」がN4編成、「18次車ひかり号」はH65編成と記載している。
今回製品はNH49編成、従来製品はN4編成で比較(ともに21形)。今回製品は先頭車が1000番台なのでボディ新規制作となるが、下回りや前面窓は従来製品の流用ということもあり、左のトミックスと比べても従来製品と同様にボンネットのふくらみが控えめでシャープな点は変わっていない。
写真ではわかりづらいが、今回製品は前面窓上に手すりが表現され1000番台として正しくなっている。マイクロエースではH65編成だけが実車と異なる結果に。
ボンネットの形状はほとんど同じだが、今回製品は運転席屋根がややふっくらしていることがわかる。また、検電アンテナも形状・位置が見直されており、実車と比べてもかなり適正化された。
屋根と検電アンテナの位置関係。かなりトミックス(というか実車)に近くなったといえる。アンテナのパーツも小型になっており(カトーに似てるかも)、従来製品の位置や形状はなんだったのかという感じ。アンテナ位置がほぼ乗務員室扉の真上になってしまっているし。
正面からの印象はあまり変わらずヘッドライトがやや大きくなった程度。光前頭は同じパーツだが色は車体と同じアイボリーになっている。
機器搬入口は従来と同じく印刷表現となるが、濃いグレーで印刷されておりシャープな印象。四隅が角ばっているのも実車通り。前面窓の編成番号は印刷位置が高くなってしまっているが、ワイパーがある以上は仕方がないかも。
従来製品はまっ黒で死んだ魚の目のようだったが、今回製品は内部の反射鏡も再現されてリッチな印象に。リムもきちんと印刷されていて、なんとなくカトーの0系と印象が似ている。
ただし、ヘッドライトのプリズムとボディとの組み合わせ精度はあまり高くなく、形状もややタレ目気味だと思う。ここまで拡大するから粗が出るのであって、普通に見る分にはさほど気になるものではないけど。
同社の0系3世代(上からNH49編成、N4編成、H65編成)を比較。もっとも古いH65編成とN4編成はサボか方向幕かの違い以外に差はないが、NH49編成は乗務員室扉上の雨どい形状、客用扉下部の手かけの形状が変更されている。NH49編成の客用扉下部横の点検ハッチは従来製品と比べて横長になっているが、これは実車に沿ったものである。
塗装の塗り分けラインも3世代で異なっている。上部の細い青いラインも含め、今回製品はより実車に忠実になったといえる。その他、乗務員室扉手すりへの手すりへの色入れ、窓や車体下部の編成番号やエンド表記、印刷表記ながら再現された乗務員室下部のステップなど、少しづつ良くなっていることがわかる。
なお、筆者はN4編成と今回製品の間に発売された「ひかり号改良品(K3編成)」は持っていないので詳細は分からないが、カタログ写真を見る限りでは乗務員室下部のステップは印刷表現されているようだ。
1号車後位もチェック。今度は上からNH49編成、R14編成、H65編成。今回製品となる上2つは同じボディとなるが、JRマークがそれぞれ当時の実車に沿ったものとなっている。
同社の0系従来製品では唯一方向幕仕様だったH65編成と比べるといろいろ変化しており、例えばH65編成の21形は行先表示機が車端から離れ気味だったり、車端下部の2つのハッチが省略(N4編成にもない)されていたりしたが、今回製品では適正化されている。車番も良いバランスの大きさになったと思う。なお、今回製品は客用扉の左側、H65編成は右側に車番が印刷されているが、これは0番台と1000番台の差なので正しい。
禁煙車表示はそれぞれ時代に沿ったものとなっている。号車番号はH65編成ではモールドされた上に印刷しているが、今回製品はそのまま印刷。JR化後はステッカーに変更されたのでそれを再現したのだろう。ただし、従来製品のボディがベースの大窓車はモールドがそのまま残っていて少々残念。
27形をボディで比較。筆者のH65編成27形は動力が崩壊(泣)しているため今回製品もボディだけにした。
今回製品には0番台車(大窓)も含まれているが、これらはH65編成のものをベースにしているようで、ハッチ類や客用扉手かけのもっさりした感じのモールドはそのまま。その結果、今回新規制作された1000番台車と少し表現に差が出てしまっている。
どちらも今回製品の1000番台・0番台となるが、前者の側面非常口ハッチは印刷表現、後者はモールド表現となっている。車体下部の白い▽が印刷されている部分も1000番台はモールドになっているが、0番台は印刷だけと表現方法がチグハグである。
非常口は0番台・1000番台の特徴となるがJR東海車は後年ハッチを埋めており、1000番台を印刷表現にしたのはおそらく埋めた後の仕様も想定したのだろう。でも、今回製品は全車ハッチが残っているわけだしモールドで揃えた方がよかったと思う。「埋めた仕様」となると晩年期なので2000番台も絡んでくるだろうし、本当にそこまで製品化するつもりなの?と思うと・・・
グリーン車16形の両車端。車掌室の窓枠がゆがんでいるが某通販サイトではそうなってないからハズレ掴んだっぽいorz。客用扉周囲の金色印刷をはじめ、各部必要な印刷はすべて施されているしカスレなども全く感じない。
0番台は窓ガラスがかなり奥まり気味だったが、1000番台はかなり改善されていることがわかる。ただし、これも前述の非常口と同様に同一製品内で差が出てしまう結果に。
0番台のビュフェ車は35形だったが1000番台では立食式の37形に変化。マイクロエースだけではなく、古のエンドウ製にも存在しなかった初の模型化形式である。
今回製品ではNH49編成は1500番台、R14編成は1000番台となっており、前者はビュフェスペースが拡大されたり、海側の客用扉横の電話室小窓が省略されていたりするが、模型でも忠実に作り分けられている。なお、両製品とも動力車に設定されている。室内パーツは従来製品35形のような専用品ではなく、27形のそれを流用している。
前述の電話室小窓はR14編成の1000番台に表現されている。しかし、この窓は凹モールドに色差しで表現されており、同じく小窓を持つ27形のガラス表現と差が出てしまっている。
塗装について。アイボリーはあまり差はないものの(それでも少々血色がよくなったように思える)、ブルーは鮮やかになった。ほぼ艶消しだった従来製品と比べたらマシになったが光沢感はあまり感じない。
色調だけではなく、窓周りブルーの太さも従来製品より拡大されており、ここも実車に近づいたといえる(参考までにトミックスとの比較も)。なお、今回製品はアイボリーとブルーの塗り分けをシャープに見せるためか、塗り分け線に印刷を重ねている模様。もっとも、普通に見る分には気にならないレベルである。
1000番台車はボディが新規制作されたのに対し、0番台車のボディは従来製品(H65編成)の一部金型改修しただけのキャリー品なので、設計差が出てしまい各部表現方法がチグハグになってしまったのが残念。差が出たとしても、新規制作するものは少しでも良くしていこうという意図は取れるんだけど、従来製品は正直なところ出来がいいとは言い難い部分もあるので、やはり1000番台ボディと仕様を揃えてほしかった気がする。
NH49・R14編成ともに寄せ集め感があるが、癖のある改造車や番台区分車は含まれておらず案外ベーシックな組成となっている。今回1000番台(小窓)が用意されたのは21・22・37・26-1000(NH49)・26-1200(R14)・15・16形で、意外にも25形1000番台は模型化されていない。NH49編成は16両編成中6両、R14編成は6両編成中4両が1000番台となっている。
屋根の滑り止めラインは明るいグレー、無線アンテナはニュートラルなグレーが入れられている。アンテナはともかく、滑り止め表現は実車と比べて正しいのかどうかわからないけど、他社製品も含め銀色1色で済まされる中、メリハリ感は出せていると思う。
先頭車は新規制作ということもあり、従来製品では省略されていた屋根車端の2段ルーバーがきちんと表現されている。
モールドされているものは概ね同じながら、シャープさなどが微妙に変わっている。
27形の屋根のモールド比較。0番台車もルーバーやハッチ類のモールドが少しシャープ&彫が深くなっており、1000番台車と揃えられている。
ボディは1つの金型だけで構成されているわけではないので、0番台は屋根に関しては新規金型に差し替えたということだろうか。妻面も差し替わっていることがわかるが、ここまでやるなら側面も・・・窓ガラスも作らないといけないが。
パンタグラフ自体は同じパーツだが(集電舟が安定しないのも)、妻面が変更されたことから車端のガイシも新パーツとなり、パンタとの間に金属製の高圧線が追加された。N4編成では屋根の肩部分に分割線がモールドされていたのが今回製品ではなくなっており、やはり屋根部分は金型が変わっていることがわかる。
ヘッドライトは電球色というより黄色い感じ。光量もそんなに多くはないが、標準的なレベルである。ただ、輝きというか「抜け」みたいなものがあまりなく、のっぺり点灯している印象である。
で、公式の「ヘッドライトプリズムは実感的な2灯表現の部品を新規作成」ってなんだよ(哲学)
中段がかろうじて4灯(縦2灯)に見えるが・・・プリズムの屈曲で歪んでしまい、見る角度に依らないと4灯に見えないのはトミックスと同じだけども、こちらはプリズム自体が濁っている感じでやはり「抜け」がないんだよな。
光源はLED1つになり、従来製品のような光り方が左右で偏ることはなくなった。それにしても、トミックス大窓と比べてもシンプルな構成である。
光源部のプリズムとは独立したヘッドライトのプリズム。見づらいけど簡単な凹モールドがあるだけなので、これで4灯表現は無理くね?と思う。それより、見るからにプリズムの透明度は低く、点灯時に抜けを感じないのはこれが元凶なのかもしれない。
ちな試作品。消灯状態でもこれだけ4灯が見えていたので、トミックス以上に期待していたのだけど・・・
室内パーツは従来製品と全く同じもの。普通車のモケット色はオレンジ、グリーン車はエンジになっているが、時代的にシートが交換されたり張り替えられていたんだろうか。実車はどうだったのか、ちょっとわからない。
なお、今回製品は少々分解しづらいように思えた。室内灯を組み込む際には注意されたい。
先頭車の室内パーツも従来と同じだから、コクピット表現も同じ。ただ、色は黒ではなくアイスグリーンでよかったと思う(自分で塗るしか)。
床下も従来製品の流用ながら、パンタ車については整流器およびそのダクトが1つになっている。実車では16次車以降1つに変更されたもので、今回製品では0番台車(NH49編成では19次車)も同様の修正が行われているが残念ながら海側だけで、山側は2つのダクトで残ってしまっている。また、この観点で見ると従来製品のH65編成は18次車なので整流器が2つあるのは間違いということになる。
また、先頭車は床下のスカート部までが流用なので、22形は1000番台にも関わらずダクトが2つになってしまっている。さらに細かい部分だとR14編成の2号車(26-828)は15次車なので、ダクトは2つのままなのが正解である。
1000番台の中間車はアイボリーと下部スカートのブルーの塗り分け線のあたりに凹モールドが通っている。先頭車はこの部分でパーツ分割されるが中間車は一体型なので、何のためのモールドなのか・・・ちなみに、従来製品から流用の0番台はこのモールドはない。普通に見る分にはあまり気になるものではないけど、なんか謎。
妻面は従来製品の汎用的(200系と共通)なものではなく、0番台を含めて専用のものに作り直された。屋根部分の銀色の塗り分けも実車に近いし、貫通路両側にあるダクトのモールドのみならず、パンタの有無で高圧母線の作り分けまでされており、新幹線模型の中ではトップクラスの作り込みになっている。
もっとも、新幹線模型は連結方式が特殊なために妻面は作り込めないことが多く、何をもってトップクラスとするかは・・・カプラーは従来製品と同様、マイクロエース新幹線カプラーが採用されている。
実車(青梅鉄道公園の22形)を見ても、かなり再現度が高いことがわかる。
異様に上下に長かった外幌が適正な大きさになり妻面も神がかっているのに、連結するとこの体たらくよ。ここ最近のマイクロエース新幹線は連結間隔が広いが、今回製品も7.5mmという広さ。922形10番台ドクターイエローのレビューでも広いと書いたが、同じカプラーパーツを使っているようだ。それでいて、R=354mmのS字を曲がれないというマイクロエース驚異のメカニズム。R=428mmでようやくS字が曲がれるので、ポイントでできる渡り線などの通過には問題ないが・・・
他の記事でも書いているけど、筆者はポイントの渡り線などを除いた急曲線のS字カーブ反対派。今回製品も通常のカーブならR=280mmでも曲がれるし、ポイントのS字も問題ないから十分実用域である。だから、急曲線のS字を曲がれないこと自体は別にいいのだ。こんな広くする必要がどこにあるのかが問題なわけで。作り込まれた妻面を見せたいから・・・なわけないか。残念ながら 「何も考えてない」が正解だろう。
久々のマイクロエース0系、しかも初の1000番台ということで見てきたが、やっているところはすごく良いのだけど、ダメな部分は徹底してダメという感じで、両極端な長短を持つ面白い製品だとは思った(出来がいいとは言っていない?)。
よくやっているところ
ダメなところ
こうして数だけみると長所の方が多いように思われるが、それぞれ中身のウエイトはどうなのか。記事には一通り挙げていると思うので判断は各自お任せしたいが、なんだかんだで従来製品より良くなっている個所が多いことも確かだし、表現方法がアレなだけで0系ならではの考証(ロットごとのディテールとか)を少しでも再現しようという意図も見て取れるから、総合的に見ればさほど悪い製品ではないと思う。
ただ、個人的に気に入っているから贔屓はあるとしても、トミックスの0系大窓車の影がチラついてしまうんだなぁ。今後トミックスから大窓車と同じレベルの1000番台がラインナップに加わったら、今回製品を手放さずにいられる自信は正直なところない。もっとも、トミックスの次は大窓の後期車だろうし、1000番台が出るとしても数年後の話だと思うので、今回製品はエンドウ製などを除いた本格的な1000番台製品として、カトー・トミックスにはできなかった0系らしいカオスさを体現した製品として、当面は唯一無二の価値を持ち続けるはず。なので、気に入ったなら買って損したとは感じることはないと思う。
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