●収納性

カトー・トミックスB編成はフル編成を2つのブックケースに、トミックスE編成は1つのブックケースに収納することができる。

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ますはカトーから、各号車の収納位置は標準では左のブックケースが1,3,10,12,13,14,15,16、右が2,4,5,6,7,8,9,11となっている(ちなみに、左の写真では筆者が後述の並べ替えをしている)。

先頭車やパンタ車のウレタンの切り込みは決まっているので動かすことはできず、号車順に並び変えることは不可能。ケース左上にある小さな窪みは後述する付属パーツが入っている。


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トミックスB編成も16両がきれいに収まるが、こちらは先頭車やパンタ車に対応するウレタンの切り込みが複数あるので、ブックケース2つを通して1〜16号車で並び変えできるようになっている。


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8両編成のトミックスE編成はブックケース1つで収まる。こちらは紙パックの基本セットとブックケースの増結セットしかないから構成はずっとシンプルで、当然のように1〜8号車を並べて収納できる。


なお、カトーは筆者の所持品が旧製品なので、発売状態で2つのブックケースに収まっている状態だが、現行品は紙パック+単品ケースの基本セット4両を4両増結セットのブックケースに移動することで同じような収納になる。また、リニューアル後のトミックスE編成は8両1セットであるため、最初から1つのブックケースに収納されている。

16両が2つのブックケースに収まるのはどちらも同じだが、編成順で収納できるか否かという違いがある。筆者の個人的な意見としては、順番に並び変えできるトミックスの方が直感的でわかりやすいと思う。カトーは先頭車とパンタ車を納めてしまえばあとは自由に収納できるが、ケースから出してレールに並べるときは号車を確認しなくてはならない。

前述の通りカトー旧製品は2つのブックケースで発売されていたが、現行品は基本セットにプラスチック製の単品ケースが使われていて、ブックケースに16両収納した場合は4つの無駄なケースが発生する。一方、トミックスB編成は基本セットは紙パック+発泡スチロールで処分が容易なものの、増結セットB(3両入り)は紙パック+単品ケースであり、やはりこちらも無駄な単品ケースが3つ発生する。カトーは在来線の基本セットは紙パック+発泡スチロールに移行してるし、トミックスもN700系では単品ケースが出なくなった。どうせ16両が収まるのだったら、無駄なケースが出ないようにしてほしいと思う。

その点、トミックスE編成は8両編成とコンパクトなので基本セットの紙パック+発泡スチロールのみ処分すればよく、無駄なケースが発生することはない(※旧製品の場合)。

●付属品

付属品については、以下のような構成となっている(スリーブや注意書き等は除く)。

まずカトー(ただし旧製品)から。

製品 付属品
基本セット(8両・ブックケース) マニュアル・行先表示ステッカー・パーツ(ケーブルヘッドガイシ・パンタカバー)
増結セット(8両・ブックケース) マニュアル・行先表示ステッカー・パーツ(ケーブルヘッドガイシ・パンタカバー)

カトーにしては多めの付属品である。くどいようだが旧製品なので、現行品は変わっている可能性がある。カタログの写真見てると、現行品はパンタカバーは取り付け済みっぽいが・・・そのうち現行品も入手して確かめてみたい。また、塗装・印刷編でも触れたが、付属するステッカーは旧製品と現行品では内容が異なる。

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カトーに付属する、ケーブルヘッドに取り付けるガイシパーツ。他にパンタカバーも付属するが、残念ながら未取り付け状態のパーツの写真はない。

トミックスではこの手のパーツが付属することが多いが、カトーでは珍しい。


続いてトミックスB編成。

製品 付属品
基本セット(3両) マニュアル
増結セットA(5両・ブックケース) マニュアル・インレタ
増結セットB(3両) なし
増結セットC(5両・ブックケース) マニュアル・インレタ

トミックスE編成。

製品 付属品
基本セット(3両) マニュアル
増結セット(5両・ブックケース) マニュアル・インレタ

B編成・E編成ともに付属品はブックケースのセットに集中していて、B編成を基本セットだけ買った場合はインレタは使用できない。E編成は基本セットにデフォルトで形式番号が印刷されているが、細かい表記類はお預けとなる。

リニューアル後のトミックスE編成。

製品 付属品
8両セット マニュアル・インレタ・動力台車取り付け補助棒

リニューアル後は1セットになったが、動力台車取り付け補助棒が加わった程度だ。

トミックスの付属品は実質インレタのみであり後付けパーツの類は一切ない。カトーにパーツが付属するのは珍しいと書いたが、トミックスにパーツが付属しないのもまた珍しく、面白い結果となった。

【コラム】カトーの収納について

前述の通り、カトーは16両を2つのブックケースに収納できるものの、その収まり方は編成順にならず覚えにくい。

対策として社外品のウレタンに変えたり、ウレタンを切り出してウレタンごと並べ替えたり、ラベルを貼り付けるなどいろいろあるかと思うが、社外品のウレタンはイマイチ収まりが悪かったり(2階建て車両も想定しているので、700系はきれいに収まらない)、700系にフィットする純正のウレタンを切り出すにも、ウレタンをきれいに切るのは案外難しい。

そこで、基本セットのケースに1・2号車と11〜16号車、増結セットのケースに3〜10号車と収納するというのはどうだろうか。これで両先頭とパンタ車はきちんとその位置に収まる。完全に編成順になるわけではないので美しさには欠けるが、コストゼロで比較的覚えやすい配置で収納できる。

ちなみに、同社のN700系も同じ方法で収納できる。500系はパンタ車が13号車(700系は12号車)になってしまうので、この方法は使えないが(12号車と13号車だけ入れ替えるか)・・・


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