●屋根上を撮る

前述のように、広島は最初の目的地である。筆者のように資料集めが目的となると駅撮りになるのだが、広島駅に行ったことがある人は分かると思うが、駅全体に上屋があって暗く、駅の前後も障害物が多くて御世辞にもよい撮影地とは言えない。それでもわざわざ横浜から広島駅まで出向いてきたのは、屋根上の資料撮影をしたかったから

当サイトの模型レビューでは実車の屋根上の画像を用いることがあって、あれらは当然自分で撮影しているのだけど、筆者の地元・・・つまり東北新幹線系統か東海道新幹線の車両しか撮影しておらず、山陽新幹線限定の車両については屋根上の画像が一切なかったため、この機会に押さえておきたかったのだ。

新幹線に限らず、「俯瞰した構図で撮りたい」というのはよくありそうだが、屋根上自体を撮りたいというのは、模型の資料集めか、パンタグラフなどの屋上機器フェチくらいで、極めてマイナーな趣向だと思う。撮影地も作品的な「俯瞰した構図で撮る」とは選定基準がかなり異なるし、その目的ための定番的な撮影地はほとんど知られていないのが実情だ。

跨線橋のように線路の上方から撮影できることは最低限として、その他の選定基準は以下のような感じだろうか。

なお、筆者はこの手の資料集めは効率のよさから動画で撮っているので、あくまでもその前提で書く。画質にこだわったり、特定の個所しか狙わないならなら静止画でも構わないが、ある編成の全車両を一度に一気に撮るのは、おそらく動画でないと不可能だ。

  • 背景はどうでも良し

    資料として残ることが重要であり、「作品」を撮るわけではないので、背景が風光明美な場所であるとかは必要ない。それよりは、架線や建物の影、その他障害物に留意したい。

  • 列車の速度が遅いこと

    通常の俯瞰撮影なら、シャッター速度を上げればいいので列車が200km/h以上で走っていても問題ない。しかし、シャッター速度の調整できない動画では被写体が早すぎるとブレてしまう可能性がある。せめて在来線並みの速度で走っている場所が望ましい。

  • 列車の種類が多いこと

    なるべく多数の形式が集結する場所の方が効率がよいに決まってる。

  • 列車の本数が多いこと

    効率がよい上に退屈しない。同一形式のバリエーション違いを押さえる場合でも、撮影対象が多い方が有利だ。

以上の条件を満たしている例としては、筆者が東北新幹線系統の撮影に使っている日暮里駅北側の下御隠殿橋だろう。大宮方面から上野駅に潜っていく区間のため速度が遅く、東北新幹線系統の車両はすべて見ることができて、当然本数も多い。余談だが、この橋は「トレインミュージアム」という別称があるほどで、在来線のほか、私鉄(京成)も含めてすごい数の線が並走しており圧巻。鉄道好きなら一度は訪れる価値があると思う。

一方、東海道新幹線の場合は浜松町駅(田町駅寄り)の跨線橋で撮影している。こちらはガラス越しになるが特に問題はない。東海道新幹線はそもそも形式ラインナップが少ないとはいえ、大井の車両基地への回送列車も撮れるので、やはり本数が多く効率的だ。そのほかにも、王子の「北とぴあ」、浜松町の世界貿易センタービルといった、高層ビルの展望台から望遠で狙うのもアリだろう。

●バーチャルロケハン

さて、ここまでは筆者の地元の話。今回はいわばアウェーの山陽新幹線であり、屋根上撮影の定番地はまったくわからない。そこで、GoogleMapやN700系の運転席展望DVDでロケハン(便利な世の中になったなと)。

山陽新幹線はほとんどが高架であり、線路を跨ぐ橋などがあまりない。また、徒歩で行けることも重要だ(速度が遅いという条件だと自然とそうなるが)。地元で撮れる700系・N700系の16両編成はスルーしてよいが、100系、500系V編成、700系E編成、N700系S・R編成といった車両は確実に撮影できることも必須条件である。

そこで、まず候補に挙げたのが新神戸駅の新大阪寄りにある、六甲トンネル直前にいくつか架かる橋(詳細はGoogleMapで確認してほしい)。駅から至近であり、歩行者専用の橋もある模様。新神戸駅は全列車停車なので速度や本数についても申し分ない。ただし、100系が来ないという問題が。2011年3月のダイヤ改正で、100系は岡山以西に封じ込めとなってしまい、新神戸には来てくれないのだ。もっと早く来ていればと後悔しても後の祭り。

で、岡山以西で他にないかなと探したのだが、新尾道駅と東広島駅の近く(いずれも博多寄り)に跨線橋があるのを発見。どちらも各駅停車専用駅なので「のぞみ」等は猛スピードで通過することになるが、100系などが充当される「こだま」の撮影には何ら問題がない。

しかし、今度は「のぞみ」はともかく「さくら」「ひかりレールスター」は通過してしまう。そこで、午前中は新神戸駅で100系以外を狙い、午後から新尾道駅に移動、100系をはじめとする「こだま」を狙うという、二本立てで行く計画を立てた。効率が悪いがやむを得まい、と思っていたのだが・・・

●まさかの盲点

そろそろ切符を揃えるかと思った矢先に、あるサイトを見ていたら広島駅で俯瞰撮影している画像があるではないか。なんでも、広島駅には屋上駐車場があるとか。そこで、広島駅をGoogleMapの航空写真で見てみると・・・広島駅にはホーム上屋があって暗いと書いたが、まさか駐車場だったとは。

広島駅は全列車停車駅だし、100系をはじめとした山陽新幹線の車両はすべて来る。駅の直上なので、列車の速度も全く問題ない。完全に盲点だった。急遽プランを変更したのは言うまでもない。

また、当初予定の新尾道の撮影地が以下のような有様だったので、切符買う前に気づいて本当に良かったと思う。

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500系の車内から、撮影を予定していた新尾道駅近くの跨線橋を撮ってみた。渡るのは問題なさそうだが、なにかの補修工事をしているのかネットが張っている。

広島駅にプランを変更せずにここに来てたらヤバかったね。


●炎天下の広島屋根上撮影

500系「こだま」を降りて屋上駐車場を目指すが、早速13:29に上りの500系が来る予定になっている。不慣れな駅で7分しかないがいけるだろうか?コインロッカーに荷物を預け、エレベーターで駐車場へ・・・間に合った。事前に駅構内などを調べておいたので、そのへんが効いているようだ。500系の屋根上はこの後何度か撮る機会はあるが、撮れるものは可能な限り撮っておきたいから。

最初の500系を撮影後、落ち着いてから改めて撮影地をチェックしてみた。

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駅隣にある駐車場の管理棟から撮影。ガラス張りになっている部分が駅で、直上が駐車場になっていることがわかる。ホーム上からは完全に盲点である。


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新大阪方面を望む。フェンスがあるが、コンデジのレンズなら余裕で通るし、そうでなくても望遠にして画角を狭くすればクリアすることができる。

駅の直上なので、被写体が近くて資料撮影には申し分ない。


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博多方面は駅の中央部分の直上なのでホーム屋根の柱などがちょっと邪魔。それでも、資料として問題ない程度のものは撮影可能だ。


他の屋根上撮影地と異なるのが、駅の直上ということで中央の2線と両側の2線という、撮影ポイントが3個所あるという点だろう。外側のホームに入線する列車は、当然中央にいたら撮れないので適宜移動する必要がある。

ただ、新大阪寄りなら分岐を通過した直後に見切っても間に合うし、聴き取りづらいが駅の上なので放送も入ってくる。基本的に広島駅では中央2線を折り返し用、両側2線をスルー用に使っているようなので、それも頭に入れておけば撮り逃す心配はほとんどないだろう。博多寄りに至っては駅の(中央の2線は)案内表示まで見えるので、環境としては至れり尽くせりという感じだ。

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駐車場からは、このように案内表示を見ることが可能。コンデジレベルのズーム倍率でも余裕で写るから、撮って手元で確認するのが手っ取り早い。


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以下2枚は動画からの切り出し。100系は2回来たが、そのうち1回は旧塗装に戻されたK55編成。カメラ(PowerShot SX130IS)の性能もあってか、動画でも屋根上のディテールはバッチリ。


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博多方面はホーム屋根を支えるビームが横切ってしまうが、資料撮影には特に問題はない。パンタカバーの内部など、新大阪方面では影になって撮れない個所もあったりするから、反対方向も撮れるのは貴重。


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一応、在来線も撮ることができる。「SX130IS」のジオラマモードで撮影。

広島駅(在来線)の列車接近チャイムが聞こえたのだが、横浜線と同じチャイムだった。何か関係があるのだろうか?(横浜線はJR東日本でおなじみのチャイムではない)


山陽新幹線は500系V編成のように8両編成のものが多く、100系に至っては6両編成となるため、16両分のホーム長を持つ広島駅ではかなり持て余す。その停車位置は新大阪寄りに設定されているが、駐車場も新大阪寄りにオフセットされ、しかも8両編成をすっぽり覆い隠してしまうので、停車中は駐車場から列車を見ることはできない(駅からの音は良く聞こえるので、撮影タイミングを逃す心配はない)。

資料集めにはなかなか優れた撮影地だと思うが、欠点がないわけではない。

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「8両編成を覆い隠す」ということは、駐車場の長さは約200mあるということだ。見ての通り、とにかく広い(長い)!実際、収容台数はかなりものもだ。

新大阪方面と博多方面を両方撮れると書いたが、両端の移動はすぐにはできないので、計画的に移動しないとお目当てを撮り逃すかも。

また、ここはあくまでも駐車場。構内を走る車には注意すること。


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この日は猛暑日で、うんざりするほどの青い空。屋上駐車場なので、日光を遮るものはほとんどない

夏は熱中症対策が必須。幸いなのは、駐車場には自販機があるので水分の補給には困らないこと。列車の間隔が空く場合、エレベーター棟に退避しておくのも有効。


1日通して風があったし、15:30くらいから雲が出てきたがそれでも暑い。とはいえ、なかなか上等な撮影地だと思った。車の出し入れのついでに、少し列車見学をしていく親子連れなどもいたので、見学スポットとしてもある程度有名なのかもしれない。

結局17:30までいたが、100系をはじめとして目的の車両は全て撮ることができたし、N700系S1編成の屋根上も撮ることができたので、収穫としては大満足だった。ただ、カメラのメモリをかなり使ってしまったが・・・この後も動画の撮影予定があるのだが、大丈夫か?

●乗り納め前の大チョンボ

次は新山口駅に移動する。乗るのは100系充当の「こだま755号」で、これで同形式は乗り納めとなる。出発は17:49なので、駐車場からの移動、ロッカーから荷物を出しても時間は十分にある。その間に、乗る予定の100系の形式写真でも撮ろうかと思っていた。

券売機で新山口までの特急券を購入(自由席なので事前購入してない)し終えたあたりで、隣のおばちゃんに券売機を操作してほしいと頼まれた。「1人分でいいの?」「乗車券はいる?」と聞きながら、筆者は軽快に(?)タッチパネルを操作して、ご要望通り三原までの特急券を発券。しかし、乗車券について聞いてたあたりで、自分の切符のことをふと思い出した。あれ?特急券のみにしてたっけ?

おばちゃんを見送って、自分の切符を恐る恐る見てみると乗車券込み・・・やっちまったorz

今回は鹿児島中央までの乗車券をすでに持っているから、ここで乗車券を込みにしたらダブルブッキングである。急いで窓口に向かい、自由席特急券のみに変更してもらったが、痛恨のタイムロス。100系出発までギリギリで、形式写真を撮る時間がなくなってしまった。まあ、形式写真は後で撮る機会はあるので、ここは諦めてホームに向かうとしよう。

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ホームには「こだま」がすでに停車中。出発直前なので、向かいのホームから撮影する暇はなかった。


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充当はK57編成で、旧塗装(K53〜55編成)ではなかった。フレッシュグリーンは何度か乗車経験があるし、乗り納めで旧塗装に乗れなかったのはちょっと残念(フレッシュグリーンと旧塗装は共通運用なので、充当列車の特定は不可能)。

まあ、乗ってしまえば100系には違いないのだが・・・


●快適キング

次の目的地である新山口駅までは3駅しかなく、乗車時間は1時間に満たない。乗り納めにしては寂しいが、3年前の0系乗り納めの時に、100系も最後のつもりで乗っていたので、今回はスケジュールの都合もあって妥協した。なお、3年前に乗った100系もK57編成だったりするので、妙にご縁があるようだ。同じ編成で、2回目の乗り納めというわけだ。

ホームで撮影してすぐの発車だったので1号車から乗ったが、喫煙車なのでパス。2・3号車はそこそこ乗っていたし、4号車は指定席、6号車も喫煙車なので、5号車に座ることにした。乗車時間が短いので、早急に車内徘徊を始める。

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筆者が乗った5号車だが、筆者以外には2人乗っていただけで見事にガラガラです。最後尾の6号車に至っては、だれも乗っていないという凄まじさだ。

山陽「こだま」はこうでなくちゃ!?


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100系は6両、現在はなくなってしまったが4両編成化された際に2+2列シートに変更された。0系は一部編成のみだったが、100系は全編成が対応。上の写真の奥、仕切りの扉が少しオフセットされていて、2+3列時代の面影が残っている。

シート自体はグリーン車から流用されたものが大半で、オーディオやフットレストは撤去されているが、座り心地はグリーン車そのもの。


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100系の客用窓は2列で1つの「大窓」となるが、その大きさとそこから得られる眺望は特筆に値する。山陽新幹線はトンネルが多く、その点は残念だが・・・

JR東日本の新幹線にも大窓の車両は存在するが、シートピッチの関係でそれよりも大きいし、横引きカーテンなので中央にブラインド用のレールが立っているようなこともない。


さすがに6両編成なので、比較的早く車内を見て回れた。こうもガラガラだと運営者側からは評判悪そうだが、乗る側の立場では車内が落ち着いていて正直ありがたく、皮肉なものだ。ましてや、窓が大きくて、元グリーン車座席で快適な100系である。それを自由席でも乗れるのだから、贅沢度では在来線を含めて他の追随を許さないといえる。

100系は16両編成時代、2階建ての食堂車とグリーン車(個室あり)を連結していて、車内設備と快適さでは群を抜いていた。しかし、性能的には0系と大差なかったから、航空機との競争でスピードアップが不可欠となった時代を乗り越えられず、0系同様に山陽「こだま」に転用される結果となった。

「2階建てを連結してこそ100系」ということで、 「こだま」化された100系には否定的な意見を聞かないこともない。でも、こうして乗ってみると100系の設計思想は、「こだま」化されても生き続けていると思った。

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新岩国駅で500系V8編成「こだま」とすれ違う。V8編成って、広島まで乗ってきたやつだ。

戦闘機のような形状は本当にカッコイイのだけど・・・500系「こだま」は指定席車のみが2+2列シートであるため、設備的には100系よりも大幅にグレードダウンした印象が否めない。


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徳山駅で少し降りてみた。N700系が追い越して行ったが、この駅は急カーブ上にあるため速度はそれほどでもない。


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徳山駅の次が新山口駅である。わずか1駅だけだが、ガラガラなのをいいことに座席を向かい合わせにして「ローカル線乗り」してみた。

グリーン車座席ならではの分厚いシートクッションを見るにつけ、なんて贅沢なんだろうと思った。


18:43、新山口駅に到着。100系乗り納めの短い旅は終了した。

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新山口駅には、上りの500系V9編成「こだま」と同時到着だった。

「乗り」としての100系はこれで最後である。 そして、このような車両は(新幹線では)二度と出ることはないだろう。

古い車両なのでトンネル耳ツンがちょっとキツかったが、ありがとな!


●100系のターン

新山口駅は第二の目的地で、本日はここに宿泊、翌日はこの駅で1日中撮影する計画となっている。普通ならこのままホテルにチェックインして寝るだけだが(実際疲れていて早く寝たいところだが)、そうはいかない事情がある。

この遠征時点で100系はK52〜55、K57〜60編成の6両編成8本が在籍しており(4両編成のP編成は全車引退済み)、結構走っているように思える。ところが、日中の「こだま」は500系と700系E編成が中心で、100系はあまり走っていない。翌日の予定では3本撮影チャンスがあることになるが、旧塗装も含めてバリエーションを押さえておきたいとなれば、ちょっと心許ない。1本は広島でダメにしちゃったしな(涙)。

一方、朝と夕方以降の「こだま」は100系の充当が多く、新山口駅でも19:00〜20:30までの間に上下合わせてなんと5本も来るという、かなりアンバランスな運用になっているのだ。

夜は暗いので撮影条件は厳しいが、駅なので照明が明るいし停車中の車両ならなんとかなるだろ、ということで夜の100系も撮影することにした。筆者が降りた次の100系は下りで19:15〜19:19まで停車することになっているから、まずはそれを狙ってみることに。

30分近くあるので先にホテルにチェックイン、大きな荷物を部屋に置いて、身軽になってから新山口駅へ入場した。

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駅の直近にある「ホテルアクティブ」の部屋から。右が新山口駅なのでめちゃくちゃ近い。

19:00近いはずだがまだまだ明るい。100系の宴はこれからだ。


●ナイトセッション@新山口

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ホームに上がって待っていると100系が来た。700系E編成がいるが、すぐにどいてくれることは分かっている。


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K58編成で、屋根上撮影を新尾道駅でやっていたらこれに乗るはずだった。

かなり暗くなってきたとはいえ、なかなか撮れるじゃないか。


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とはいえ、シャッター速度1/5くらいを手持ちで撮っているので、停車中の車両でもブレてしまうこともある。手ぶれ補正があるからまだこの程度で済んでいるが・・・三脚は使わないし(持ってたとしても使う余裕は多分ない)。


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んで、結局流すしかないと・・・


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上り線に旧塗装キター!K55編成だったから、本日広島で撮ったやつが博多から折り返してきたのだろう。


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形式写真も押さえる。ブレてしまったものもあるが、まずまずの結果。

どうしてもホームの蛍光灯が車体に映ってしまうが、撮れないよりはマシ。


結局、この間にフレッシュグリーン3本(K58、60、52編成)、旧塗装1本(K55編成)を撮影することができた。あと1本あったが、停車時間が短く撮影を断念。翌日もあるし、まあこんなとこでしょ。

後は、コインロッカーや券売機、食事場所や売店など、翌日に備えて駅構内をチェックしてからホテルに戻った。

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夜なのでガラガラの新山口駅構内。


●1日目終了〜不思議なコンビニ

この日の撮影はすべて終了したので、そろそろ夕食を・・・と思ったが、駅構内の店は閉店が早いし、新山口駅の新幹線口はビジネスホテルばかりで飲食店があまりない。ホテルの1Fに回転ずしがあったがお金ないし(涙)。

結局、ホテル横のコンビニで調達することに。「ポプラ」だったが、イートインスペースがありなかなか大きい店舗だ。面白いのが、弁当売り場の弁当にご飯が入っていないこと。中にはおかずすら入っておらず、キャベツの千切りしか入ってないようなものまである。

どういうこっちゃ?と思っていたら、ご飯は炊きたてのものがあり、購入時に入れてくれるとのこと。から揚げ弁当に至っては、から揚げもその場で揚げてくれるという。当然待たされることになるが、コンビニなのにほか弁レベルの弁当が出てくるということで、ちょっとユニーク。この地域だけのものなのかわからないが、少なくとも筆者の地元では見たことがないスタイルだ。

ホテルの部屋で食べたが、揚げたてなのでなかなか美味い。山口まで来てコンビニ弁当というのも泣けてくるが(苦笑)、これは旅行ではなく仕事(取材)みたいなものだし、個人的には珍しい物だったので勝手に納得した。

ついでに、このコンビニでカメラのメモリカード(4GB。それしかなかった)も購入しておいた。広島駅で思ったより使ってしまったので、この先が不安だったからだ。SX130ISはサブ機のつもりで買ったので、元々4GBのメモリしか買ってなかった。これなら最初から8GBにしておけばよかったと後悔。

この日は朝が早かったこともあり、11時までには寝てしまった。